皆さんこんにちは!魚類担当クルーの松浦です。
今回の〈新たな魅力AtoZ〉では“N”から始まる生きものを紹介します!
ハイギョの仲間「オーストラリアハイギョ」
オーストラリアハイギョは学名をNeoceratodus forsteriといい“N”から始まります。「ネオケラトドゥス・フォルステリ」、略して「ネオケラ」と私たちは呼んでいます。なんだか可愛い呼び方だと思いませんか?
シーラカンスと同じくらい起源の古い魚
ハイギョの仲間の祖先は約4億年前のデボン紀に現れました。当時は100種以上のハイギョが世界各地に生息していたことが化石から知られていますが、現在生き残っているハイギョはオーストラリアに1種、南アメリカに1種、アフリカに4種の全部で6種のみです。
オーストラリアハイギョは他のハイギョよりも原始的な魚だと考えられており、その形態は何百万年もの間ほとんど変化しておらず、「生きた化石」とも呼ばれます。
最近の論文によると、オーストラリアハイギョはシーラカンスよりも陸上の脊椎動物(四足動物)に近縁であるということが分かりました。
オーストラリアハイギョの特徴
胸びれと腹びれは幅広く船をこぐオールのような形をしており、筋肉が発達しています。体は大きなウロコでおおわれています。このような特徴は絶滅してしまったハイギョの祖先とよく似ています。
またオーストラリアハイギョはハイギョの仲間ですが、呼吸のほとんどをエラ呼吸に頼っています。現生する他のハイギョと違って肺が未発達なのです。
食性は雑食性で貝類、小魚、エビ、カエル、オタマジャクシ、ミミズなどの他、水生植物も食べます。カワスイでは以前水槽に水草をたくさん植えていたのですが、すべて食い荒らされてしまいました。(笑)
ハイギョの仲間はしっかりと発達した胃を持っていないので、消化や吸収を補うためによく噛んで食べる必要があるのです。噛んで吐き出して粘液とエサが混じったものを再び吸い込んで噛んで…というのをひたすら繰り返します。もぐもぐと一生懸命にエサを食べている姿はとても可愛らしいです!
胸びれと腹びれは幅広く船をこぐオールのような形をしており、筋肉が発達しています。体は大きなウロコでおおわれています。このような特徴は絶滅してしまったハイギョの祖先とよく似ています。
いつも流木の陰でじっとしていることが多いですが、エサを食べるときは出てきてくれます。個人的には丸くて目が離れている顔がゆるキャラのようでとても可愛いなと思っています。
皆さん、ぜひカワスイの10階オセアニア・アジアゾーンの水槽にいる「ネオケラ」こと「オーストラリアハイギョ」に会いに来てくださいね!
カワスイにはネオケラ以外にも古代生物がたくさん!
「恐竜・古代生物展~図鑑から飛び出した生きものたち~」9月25日(日)まで開催中!
●開催期間:2022年7月15日(金)~2022年9月25日(日)
●開催場所:10F カワスイホール
カワスイでは現在「恐竜・古代生物展~図鑑から飛び出した生きものたち~」を開催中です!
カブトガニや、ポリプテルス・エンドリケリーなどの古代生物がカワスイに大集合!
カワスイホールが巨大な図鑑となり、生きものたちが展示場を動き回ります。
迫力ある恐竜たちのイラストも必見です!
古代生物展のワークショップ「本物の化石を掘ってみよう!」も好評開催中です!
●開催期間 2022年7月15日(金)〜2022年9月25日(日)※土日祝日のみ開催
●開催時間 10:00~16:00(最終受付15:30)
●参加料金 1,500円(税込)
●所要時間 約15分
●開催場所 10F カワスイホール