カワスイ飼育担当クルーの生きものトリビア<新たな魅力AtoZ>
夜に始動!大きな嘴のお魚ハンター ヒロハシサギ編

飼育担当クルー比嘉がお送りする今回の主役は、”H“で始まる生きもの「ヒロハシサギ」です。

和名:ヒロハシサギ  英名:Boat-billed Heron  学名:Cochlearius cochlearius

黒くて大きなくちばしが特徴のこの鳥は「ヒロハシサギ」。
中南米の温かい地域(熱帯~亜熱帯)に棲む水鳥でサギの仲間です。大きなくちばしが特徴の鳥のハシビロコウに似ているため、ヒロハシサギは「ハシビロコウの弟分」と表現されることもあります。ハシビロコウは体長約120㎝と大きいですが、ヒロハシサギの体の大きさは約50㎝で体重は500~770gほど。オスがメスよりもやや大きくなります。

ヒロハシサギは、熱帯雨林の沼地や河口、マングローブなどの水辺に棲み、夜行性で魚やエビ・カニ類、カエル、昆虫、小型の哺乳類などを食べて暮らしています。

平たくて大きな嘴(くちばし)

昼間はほとんど動かずにじっとして体力を温存し、日が沈み薄暗がりになると活発に動き始めるのですが、そんな時、ヒロハシサギの丸くて大きな眼が暗闇で物を見るのにとても役立つのです。
また、サギの仲間にしては珍しく平たくて大きなこのくちばし。
研究者によるとこの部分には「感覚がある」そうで、餌を探るのに役立っていると考えられています。カワスイのヒロハシサギたちは、このくちばしを大きく「パクン!パクン!!」と鳴らしてお互いコミュニケーションをとっています。

カワスイでは2羽のヒロハシサギが暮らしています。

左脚には個体識別のためのリングをはめているのですが、青いリングが「青ちゃん」、赤いリングが「赤ちゃん」というニックネームで呼ばれています。因みに、青ちゃんと赤ちゃんでは額の模様も異なるため、遠くからでもばっちり見分けることが出来るのです。カワスイにいらした際はどうぞこの2羽の違いを比べてみて下さい。

DNA鑑定で雌雄を判別します!

ヒロハシサギを含む多くの鳥類では、見た目だけではなかなかオスとメスの判断がつけづらいため、血液を採取してDNA鑑定で雌雄判別を行うことが通例です。
実は青ちゃんと赤ちゃんも正式に判断するべく血液検査を行いました。
今はその診断を待っているところです。近い将来、その時には皆さんにもお知らせいたしますので、その時までどうぞお楽しみに! 

こちらの写真は赤ちゃんです!

アマゾン温室でのびのびと暮らしています!

ヒロハシザキは、カワスイでは熱帯雨林を模した
温かく湿潤な環境の9階アマゾンゾーン温室に展示しています。

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